中国の大学と徳島大学の関係強化
徳島大学長 野地 澄晴
徳島大学は新年度を迎え、新入生合計1,920名(学部1,311名、大学院修士(博士前期)課程481名、大学院博士(博士後期)課程96名、編入学32名)を迎えることができました。学部では、県内/県外の比が約30.6%でした。これからも少子化により次第に学生数が減少することが、大学における最大の課題になります。
先日、西安電子科技大学の学長である楊宗凱(Yang Zongkai)教授が徳島大学を表敬訪問してくれましたので、会談をしました。西安市は中国中央部にある陝西省の省都で、中国有数の大都市です。かつては長安と呼ばれ、シルクロードの東の起点にあたり、周、秦、漢、唐の首都でした。人口は870.6万人で、大学が約100校、総学生数は100万人とのことです。大学の予算もGDPの増加に応じて増加しているとのことでした。日本は、学生数も大学の予算も減少していますが、中国は逆です。
印象に残ったのは、中国の新四大発明についてでした。古代中国の四大発明は、羅針盤 · 火薬 · 紙 · 印刷と言われていますが、2018年3月5日、中国?北京で開幕した全国人民代表大会(全人代)で、李克強(Li Keqiang)首相が行なった政府活動報告において触れた「新四大発明」は、高速鉄道、ネット取引、モバイル決済、バイクシェアリングだそうです(http://www.recordchina.co.jp/b578047-s0-c20.html)。さすがに反論する気にもなりませんが、これらは経済成長の仕組みを再構築し、今後の生活スタイルを大きく変えるチャイナ?イノベーションの新たな象徴として位置付けられています。中国では、人工知能(AI)などの研究開発をこれまで以上に強化し、多くの分野で「インターネットプラス」戦略を推進するそうで、関連する新学部などが設置されているようです。『「産業革命以前」の未来へ-ビジネスモデルの大転換が始まる』 (NHK出版新書 野口 悠紀雄著)によると、ある意味で「過去の実績」が無い中国では、いきなり最新の技術を導入し、これをLeap flog(かえる跳び)型発展と呼ぶようですが、先端的な社会が構築されています。インターネットを最も重要な基礎的テクノロジーの一つとして、電子商取引(EC)最大手?アリババグループは、ネットを通じた「新流通」「新金融」「新製造」「新テクノロジー」「新エネルギー」の5産業が台頭し、他業種にも大きく影響を及ぼしていくと予測されています。今回の政府活動報告でもイノベーションの重要性が指摘され、「中国製造2025」と呼ばれる技術振興策を習近平政権は打ち出しており、民間ではネット企業を中心にすでに基礎科学研究や技術革新を視野に入れた動きが始まっているようです。アリババは2017年に「達摩院」という名称の研究所を設立し、3年で1,000億元(約1兆7,000億円)投じることを発表しています。
一方、日本は「過去の成功体験」を引きずり、時代の進歩に取り残されている状況です。それは、大学も同じで、時代から遅れた体制で教育や研究を行っています。このような状況を脱出するには、どのようにしたら良いのか?それが今、問われています。日本に新しい産業を生むための新たな組織が必要であると考え、その組織として産業院を徳島大学に設置しました。この組織に、次から次へスタートアップ企業を産むことができるプロ集団であるスタートアップ?スタジオを設置したいと考えています。その中に、中国の大学から教員や学生に来ていただき、中国の流れを取り込むことができればと考えています。ご興味がありましたら、是非御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
同窓会の活動状況
渭水会(総合科学部同窓会)
理事長 毛利 久康
今年も4月6日にアスティ徳島において入学式が行われ、本会も182名の新しい学生会員をお迎えし、渭水会も新たな1ページを加えることができ、大変嬉しく思っています。
昨年度を振り返りますと、助成事業として、会員の取り組まれる同窓会、講演会、研究会、作品展示会に経費の支援を行いました。
また、11月末には、会報第46号を発行しました。改組により関心も高い学部の現状について「社会で活躍できる学生が育っています」と題して報告をいただいていますし、特集として「こころのケアの専門家を目指して~臨床心理学を学ぶ~」など紹介しています。
第4回を迎える渭水会会長賞ですが、今回から院生にも対象を広げ、3月23日に、卒業式後の学部での表彰式で、院生1名学部生3名、計4名に授与されました。
今年度も同窓会の会員の皆様とともに、各種の活動を企画?実施していきたいと思います。
なお、活動の詳細や会報の内容につきましては、渭水会ホ-ムページをご覧下さい。
渭水会ホームページ http://www.isuikai.jp/
青藍会(医学部医学科同窓会)
会長 櫻井 えつ
改竄?虚偽?隠蔽?セクハラ?暴言?失言など、今、日本国中に嫌な厳しい嵐が吹いている中、青藍会では卒業生108名が新しく正会員に加わり、4月6日には新入生114名を準会員として迎えました。希望に満ち溢れているこの若者たちの未来が、素晴らしいものであるように願わざるを得ません。
さて、今期の青藍会の活動を報告いたします。大きな事業としては5年振りに会員名簿を発刊することができました。ただ、厳重に個人情報保護の努力をお願いしていますが、やはり何件か"なりすまし"などによる問い合わせトラブルがありました。次回までには発刊の是非をはじめ、多くの議論が必要のようです。同時に、青藍会報90号を発刊しました。引き続き、91号の準備に取り組んでいます。
広報委員会?ホームページ委員会合同の検討で、公開が可能な情報は会員に限定せず青藍会のホームページにアップする方針が決定されました。また会報の編集方法について、新しい編集作業がスタートし、橋本一郎委員長を初め委員の方々の積極的なご努力で着々と会誌発行の作業が進んでいます。
新しい事業として、4年生が臨床実習を始めることを認めるStudent Doctor認定証授与式で、青藍会の文字入りの白衣を贈りました。清潔感あふれる白衣は医療人の象徴であり、知識?手技の研鑽を積んで立派な医師になってもらいたいとの願いを込めての事業です。(写真1)
3月1日に役員会を開催し、従来の協議?報告に加えて、逼迫してくると予想される会計対策として寄付金をお願いする方法などを検討しました。徳島医科大学史の編纂も決定されました。7月に行われる総会や10月に開催される蔵本祭の合同講演会の演者の選定も決定しました。
3月23日の卒業式には荒瀬副会長が出席。記念品として青藍会のマーク入りのケース付きのUSB?支部紹介用パンフレット?渡部恒明先生著の「青藍の碑」などをお渡ししました。(写真2)
続いて4月6日には新入生を迎えました。アスティとくしまで行われた徳島大学入学式の後、蔵本キャンパスに移動し、医学部第一臨床講堂で青藍会主催の新入生歓迎会を開きました。今年の新入生は114名(男子65名?女子49名)です。会長挨拶の後、総合診療部特任教授 谷憲治先生、呼吸器?膠原病内科学分野助教 荻野広和先生からお祝いと励ましの言葉が述べられ、新入生を代表し久米航輝君から謝辞をいただきました。(写真3)
その他、今期は岡山支部?東京支部総会への出席がかないました。各支部では地元とは違った母校を想う気持ちがあふれていました。若い先生たちが協調して下さることを期待しています。
Student Doctor認定証授与式(写真1)
卒業式記念品(写真2)
新入生歓迎会(写真3)
青藍会ホームページ http://www.seirankai-tokushima.jp/
栄友会(医学部栄養学科?医科栄養学科同窓会)
会長 津田 とみ
3月に医科栄養学科1期生?栄友会51期生が学部を卒業し社会人としての巣立ちまたは大学院進学を果たし、4月には医科栄養学科5期生?栄友会55期生を迎えました。先日在学生主催の歓迎会も催されました。
6月に定例の総会を開催し、同日続けて卒業生による学術講演会と意見交換会を開催します。今年は6月16日(土曜日)開催。各支部からの総会参加者、在学生と卒業生、講師を務める先輩と受講する後輩、恩師と教え子、などが集い先輩後輩の交流を持ちます。上下だけでなく縦横斜めの交流、支部会相互の交流の機会となります。8月は、恒例となっています阿波踊り「栄養学連」を繰り出し、栄友会皆で盛り上がることでしょう。
栄養学の学科として同時に栄養学研究の拠点として、一段と責任ある、そして世界の栄養学をリードする医科栄養学科です。学内外の栄友会会員がそれぞれ活躍し、業績を蓄積しています。それをわかりやすくお示しするには各種の表彰をお示しするのがいいかと思いまして、今期もまた栄友会メンバーの受賞を、把握できました範囲ですがご紹介させていただきます。
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- 平成29年 徳島県科学技術大賞(若手研究者部門) :徳島大学代謝栄養学分野 助教 堤 理恵(34期)
- 第38回 日本肥満学会適塾賞:博士前期課程 石川 悦子(50期)
- 第50回 日本栄養?食糧学会 中国?四国支部大会学生奨励賞 :博士後期課程 楢﨑 遥子(48期)、博士前期課程 吉田 里沙(50期)
- 第21回 日本病態栄養学会年次学術集会若手研究賞 :新潟大学 特任助教 桑原 頌治(39期)、博士前期課程 山崎 幸(49期)、博士前期課程 久保 みゆ(49期)、博士前期課程 織田 奈央子 (49期)、博士前期課程 酒井 晶子(49期)、博士前期課程 名山 千咲子(49期)、博士前期課程 井内 茉莉奈(49期)、博士前期課程 別府 香名(50期)
- 第50回 日本農芸化学会中四国支部例会奨励賞(学生部門) :博士前期課程 福田 泰士(49期)
- 第45回 集中治療医学会優秀演題賞:博士前期課程 井内 茉莉奈(49期)
平成29年度下半期のニュースレターでも少し触れました第64回日本栄養改善学会学術総会は、多くの栄友会会員が携わり成功裡に終え、平成30年度第65回へ引き継ぐことができました。徳島開催らしい内容の充実したプログラムで、徳島大学医科栄養学科の価値と栄友会会員の底力を全国へ発信できましたこと誇りに思います(写真1)。なお、栄友会の運営は多忙な中、役員の皆さんが時間をやり繰りして分担して担っています(写真2)。
第64回日本栄養改善学会学術総会懇親会
向かって左より、
酒井徹学術総会大会長(23期生?医科栄養学科教授)、
すだちくん、
武見ゆかり日本栄養改善学会理事長、
中村丁次日本栄養士会名誉会長(5期生)
平成29年度栄友会役員会
栄友会ホームページ http://www.eiyo.jimdo.com/
睦眉会(医学部保健学科同窓会)
会長 河田 明男
医学部保健学科同窓会「睦眉会」は、平成30年4月1日現在6,948名の会員を擁する医療技術者(看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、助産師)で構成する同窓会です。平成8年に発足し22年目を迎えます。当会は名誉会長(保健学科長)の他会長1、副会長4、理事21、監事2名の陣容で運営されております。
活動は総会(年1回)、講演会(2年毎)、会誌発行(年1回)、役員会(年数回)、名簿発刊(5年毎)、入学?卒業式参列、医学部各賞授与式参列、新入生歓迎昼食会開催、同窓会連合会出席、卒業?修了記念品贈呈等々を挙げることが出来ます。会の責務は卒業生と在学生を繋ぐ役割、会員相互の親睦の増進等が挙げられます。各位におかれましては当会の活動趣旨をご理解いただき、各種行事への尚一層の御協力を賜りたく存じます。
現代において職業の発展には「教育」が不可欠であります。医学の世界では、確立された教育こそが安心?安全を担保し、業務を推進する原動力となるのです。大学内での教育、卒後教育、一般社会人を対象とする教育の更なる展開が求められていますことは、広く周知の事実であります。現代日本では、高度な倫理観に裏付けされた優秀な医療技術者の活躍を期待しています。この期待に応えるには「大学院?博士課程」の教育は時宜を得たものであり、既に有能な博士号を有する医療技術者の多くを輩出しておる処です。
今まさにその「教育」の組織である国立大学は存亡の危機にあります。この十年間運営費交付金が毎年減額され続けているのです。財政的な安定を得ればこそ、学生?教員が安心して先駆的な研究に打ち込めるのです。継続した教育環境を提供する事が理事者には求められます。その解決策は外部資金の更なる獲得にあります。学長はじめ理事は徳島大学クラウドファンディングを立ち上げて資金の獲得策を構築し推進しております。
大学を取り巻く環境も刻々と変化する今日、同窓会としての協力の在り方を考えます。徳島大学の同窓会である睦眉会は、現会員の意見を最大限取り入れながら可能な対応策を研究し、大学の新しい運営方針に協力をしていかねばならないと考えています。睦眉会においては、この対応策を協議検討して参ります。このことが当会の理念に謳う「保健医療の向上に寄与していくことを目的とする」事に繋がると判断し、在学生を物心両面でサポートしていく事にも成り得ると考えております。
さらに、東京オリンピック開催の翌年は保健学科創立20周年の記念の年となります。同窓会会員、学部生、教職員、大学本部とも協議しながら意義あるイベントを実施すべく検討してまいります。
睦眉会ホームページ http://mutsumi.web5.jp/mutsumi/Welcome.html
蔵歯会(歯学部同窓会)
会長 薦田 淳司
平成30年3月に、本学歯学部歯学科を36期生45名、歯学部口腔保健学科を8期生15名が卒業し、この蔵歯会に入会いたしました。卒業生の合計は2,048名になりました。なかでも、学内に7名、学外では岡山大学と大阪大学に2名ずつ、徳島文理大学に4名、高知大学、鶴見大学、大阪大学、昭和大学、獨協大学、新潟大学にそれぞれ1名と、多くの卒業生が教授として活躍しています。また各地の大学で准教授、講師等として、行政職等で多くの同窓生が活躍しています。また、卒業生の4割を越える人が開業医として地域に貢献しています。
蔵歯会は平成2年に創立され、本部では、庶務?渉外、広報、福利厚生、学術、会計の担当部署があり、定期評議員会、総会、支部長会議を4月に開催し、毎年会報誌を発行し、2年に1回会員名簿を作成しています。会員の慶弔時には電報?花輪等を送り、災害時には見舞金を支給しています。本部以外に関東、東海、北陸、滋賀、京都、大阪、奈良、兵庫、岡山、広島、香川、愛媛、高知、徳島、大学の15支部があります。
また、毎年12月に歯学部と共同で進学?就職ガイダンスを開催し、卒後10年ほど経て活躍されている卒業生と卒後間もない臨床研修中の卒業生による講演会を開き、歯学部生が進路を決めていくうえで必要な情報を提供しています。また、4月の総会の後には、歯学科6年次と口腔保健学科4年次の学生を招いて支部説明会?懇親会を開催し、支部における歯科の状況の説明と進路相談をしています。
蔵歯会ホームページ http://www.tokudai-d.net/
薬友会(薬学部同窓会)
会長 鳥取 桂
薬友会々員の皆さまにはご健勝にて、益々ご活躍のこととお慶び申し上げます。
さて、2018年3月23日に、平成29年度徳島大学卒業式並びに修了式が厳粛に挙行され、薬学部卒業生80人、薬科学教育部博士前後期課程修了生34人が薬友会正会員になりました。
また、2018年4月6日には平成30年度徳島大学入学式が盛大に挙行され、新入生85人を薬友会準会員として迎えることとなり、薬友会の会員数は、4,300人余りとなりました。
同日に薬友会役員会が開催され、会計報告や薬友会活動について話し合いました。
5月末、薬友会誌第15号発刊予定です。また、秋には会員名簿の発刊を予定しており、会員相互のネットワーク作りにお役立て頂けるよう、最新状況提供にご協力をお願い致します。
2017年6月に広島支部で支部総会が開催され、先生方から母校の近況報告を頂きました。薬友会事務局では、会員相互の交流をお手伝いするため、同窓会やクラス会を開催する場合の連絡用として、氏名、住所が記載されたタックシール、および名簿一覧表の提供を無料で行っていますので、ご活用ください。詳しくは、薬友会のホームページをご覧ください。(http://www.tokushima-u.ac.jp/ph/campus_life/alum/reunion/)
平成9年から薬友会が後援している「徳島大学薬学部卒後教育公開講座」は、各研究室持ち回りで年2回開催されており、2017年6月第44回(参加者201人)、12月第45回(参加者212人)が長井記念ホールで開催されました。今後も、多数のご来聴をお待ちしています。
(http://www.tokushima-u.ac.jp/ph/campus_life/postgraduate_education.html)
第103回薬剤師国家試験における母校の6年制新卒合格率は97.5%(全国の6年制新卒合格率は84.9%と、大変立派な結果でありました。
2019年には、徳島大学創立70周年記念事業が予定されております。会員各位のご理解ご支援賜りますようお願い致します。 最後になりましたが、皆さまのご健勝とご活躍を祈念しますと共に、薬友会発展のために今後ともご指導ご支援をお願い致します。
薬友会ホームページ http://www.tokushima-u.ac.jp/ph/campus_life/alum/reunion/
工業会(工学部?理工学部?生物資源産業学部同窓会)
理事長 大坪 潤一郎
皆様におかれましては、ますますご健勝でご活躍のこととお慶び申し上げます。
工業会の活動につきましてご報告いたします。今年は3月23日に母校の卒業式、修了式が挙行され、学部生583名、大学院修士(博士前期)課程315名、大学院博士(博士後期)課程18名(単位取得退学後の博士号取得者を含む)の方々がめでたく御卒業、御修了されました。この皆様方も工業会会員として、今後会活動に積極的に参加していただけることと期待しております。
また、桜咲く4月6日には入学式が挙行され、理工学部621名、生物資源産業学部104名の若人を迎え、準会員として工業会にも入会して頂きました。これにより工業会も準会員を含め3万名をこえる会員数となりました。
一方、産業界をはじめ様々な分野では、会員の皆様のトップマネージメントや匠の技術貢献など、幅広いご活躍情報が数多く届いており、工業会といたしましても大変うれしく誇りに思っております。
平成29年度の主な活動は
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- 5月13日 全国16支部支部長会議、総会、記念講演会、懇親会
- 5月14日 ホームカミングデイ、個別就職活動支援
- 4月21日から平成30年2月17日の間に14支部の支部総会また見学会等
- 5月31日、7月3日 生物資源産業学部、理工学部成績優秀賞表彰
- 9月1日 徳島大学工業会会報(第63号)31,500部発行
- 平成30年3月23日 卒業生表彰、博士課程前期課程?後期課程修了生表彰
- 平成30年3月 御退職者表彰
- その他、国際会議発表の博士前期課程学生への助成
などです。
今年も、母校の応援とともに将来の日本産業をささえる若い会員の皆さんへの支援、また多くの若い会員の参加を期待し工業会活動の核となる各支部活動の支援などを積極的に続けてまいります。
工業会ホームページ http://www.tokushima-u.ac.jp/kgk/
六一会(大学開放実践センター同窓会)
会長 佐々木 隆
平素は六一会の運営にご支援をいただき感謝いたします。
大学開放実践センター同窓会組織「六一会」は昭和61年大学開放実践センター創立と同時に設立されました。生涯教育の推進に貢献する、地域社会にも貢献することを目的に活動しています。
昨年度は多くの課題に取り組み、多くの成果がありました。
この間、開放実践センターフロアでの六一会活動の写真を見て活動に参加される方が多くいます。
大学とともにどう歩むか?大学の生涯教育に貢献できるか。これからも真摯な議論で前進を求めます。
大学祭講演会ではゲールツ先生より「日本から見たドイツ、ドイツから見た日本」と題してすばらしい興味深い講演を頂き、再登板をお願いしています。
4年前、中国?四国?九州生涯教育実践研究交流会で六一会活動の発表を指導していただいた馬場先生の功績を肝に銘じ、あらたな六一会活動の発展を求めてまいります。
先生や県教委が企画した地方創生活性化事業「地方創生コンファレンス?イン?徳島」に参加し、あらためて社会貢献事業への参加の意義を認識しました。
また同好会は俳句倶楽部「彩雲」をはじめ、各倶楽部で成果を得ています。
県内で俳句倶楽部「彩雲」、朗読倶楽部「はしばみの会」の評価は高いものがあります。
美術館倶楽部、読書倶楽部、パソコン倶楽部も楽しく運営されており、同好会の発展が会員拡大の原動力になると考えています。
今年度もこのように楽しい活動を展開いたします。
春と秋、佐古四番町の眉山中腹にある蜂須賀家、万年山墓所で、地元保存会の皆さんと蜂須賀家墓所の清掃活動に参加し大変喜ばれています。
真摯な議論を踏まえアクティヴシニアの活動を求めてまいりますのでよろしくお願いいたします!
卒業生紹介(ニュースレター)
各界でご活躍される卒業生をご紹介します。
渭水会
濱尾 巧久 はまお よしひさ
子ども歩き遍路実行委員会 委員長
1942年 徳島市生まれ
1965年 徳島大学学芸学部四小課程卒業
(職歴)
1996年 | 徳島県教育委員会体育保健課学校体育班長 |
1997年 | 鳴門教育大学学校教育学部附属小学校副校長 |
1999年 | 徳島市佐古小学校校長 |
(役職)
1999年 | 徳島県スポーツ少年団本部長(?2002年) |
2001年 | 徳島県小学校体育連盟会長(?2002年) |
2003年 | 退職後、徳島市学校給食会事務局長?専務理事 |
2006年 | 徳島市体育振興公社専務理事 |
2009年 | 徳島市退職校長会副会長?事務局長 |
2010年 | 子ども歩き遍路実行委員会委員長 |
2013年 | 徳島市退職校長会会長(?2016年) |
2017年 | 瑞宝双光章授章 |
(受賞歴)
徳島市体育功労者表彰(徳島市体育協会)
小学校教育功労者感謝状(文部大臣)
全国学校体育研究功労者表彰(日本学校体育研究連合会)
徳島市在住。1965年徳島大学学芸学部卒業。公立学校教員として38年間勤務。専門教科は体育。子どもの体力向上に心を砕き、県小学校体育連盟会長や県スポーツ少年団本部長なども務める。2003年に退職後は、徳島市学校給食会専務理事、徳島市体育振興公社専務理事、徳島市退職校長会会長などを歴任。
「地域の文化遺産にふれ、文化を発信できる子どもを育てたい。歩く楽しさ、達成感を知り、たくましい身体と心を育成したい」との思いから、2009年に「子ども歩き遍路ツアー」の活動を開始。2012年からは学校?最寄り駅?札所を巡る約10?13kmの「子ども歩き遍路遠足」へと発展。担当教職員とともにコースの下見?打合せ、当日はガイド役として子ども達に寄り添う。グローバルな視点から英語にも親しんでもらいたいと、ガイドはバイリンガルで行う。今ではコースも増え、11校?約1,000名(2017年)が参加している。
2003年?2010年に国内外の11のマラソンを走破し、現在は一日1万5,000歩のウォーキングが日課。柔和な笑顔とフットワークの軽さがトレードマーク。
青藍会
山本 博司 やまもと ひろし
高知医科大学名誉教授
(略歴)
昭和37年 | 徳島大学医学部卒業 |
昭和56年 | 高知医科大学整形外科学講座教授 |
平成8年 | アジア太平洋脊椎外科学会理事長 |
平成12年 | 高知医科大学医学科長 |
平成13年 | 社団法人日本整形外科学会理事長 |
平成15年 | 高知医科大学名誉教授 |
平成23年 | 財団法人運動器の10年?日本協会理事長 |
(受賞歴)
平成21年 | 中富健康科学振興賞 |
平成23年 | 公益法人日本整形外科学会学会賞 |
平成29年 | 瑞宝中綬賞 |
瑞宝中綬章を授与されて
平成29年11月に教育研究に対する功労として瑞宝中綬章が授与されるとの文部科学省からの通知を受け、叙勲勲章伝達式に出席させて頂きました。勲記には「日本国天皇は山本博司に瑞寶中綬章を授与する 皇居において璽をおさせる」と書かれていました。伝達式後に家内と共に皇居に赴き、皇居豊明殿において天皇陛下に拝謁する機会が与えられました。旭に輝きたなびく雲が壁に描かれた豊明殿で陛下がゆっくりと歩まれて来られてお元気そうな笑顔でお言葉を賜りました。「皆様おめでとうございます。長年に亘りそれぞれの分野で多くの人たちのためにご貢献され感謝いたしています。これからも健康に留意され健やかに過ごされ豊かな社会のために尽くしてください」との趣旨のお祝いと労りのお言葉を頂き、大変感激させられました。今回の叙勲に浴したのも多くの方々のお導きのお陰と深く感謝しています。
想い返せば、昭和37年に徳島大学医学部を8期生として卒業し昭和38年に大学院に入学し山田憲吾先生の下で整形外科学を学ばせて頂きました。昭和56年より恩師山田憲吾先生のお導きで高知医科大学整形外科学教室の初代教授の道を与えて頂きました。42歳の若輩には「零からの出発」であり辛苦を味わいながらも、徳島大学から共に赴任して来た貞廣哲郎助教授、谷俊一講師たちと共に「創意と情熱」を教室のモットーとして活力ある人材の育成と新しい研究の発信に努めてきました。その教室も36年の歴史を重ね、谷俊一第2代教授、更には高知医科大学出身で共に学んできた池内昌彦第3代教授に引き継がれ教室は前進を続けて頂いています。
大学院卒業後の徳島大学と高知医科大学での36年間の国への奉職に加えて、社団法人日本整形外科学会において2期4年間にわたり理事長職を務めさせて頂き、整形外科医の教育?研究?診療の向上に努めさせて頂く機会に恵まれたことも幸いなことでした。アジア太平洋脊椎外科学会理事長として発展途上にあったアジア太平洋地域の脊椎外科医の育成に努めることが出来たことも良き思い出であります。80歳の齢を重ねてきていつまで天から命を授けられるか分かりませんが、陛下から賜ったお言葉のように健やかに人生を全うしたいと願っています。
栄友会
松村 晃子 まつむら あきこ
徳島大学医学部栄養学科 昭和56年3月卒業(第14期生) 管理栄養士
徳島大学病院栄養部 副栄養部長
専門分野:臨床栄養学 給食管理 栄養食事指導
認定資格:病態栄養専門管理栄養士 認定NSTコーディネーター
(略歴)
昭和56年 | 徳島大学医学部附属病院 調理係 |
平成21年 | 徳島大学病院 栄養管理室 室長 |
平成23年 | 徳島大学病院 栄養部 副栄養部長 |
松村晃子氏は医学部栄養学科を卒業後、旧 徳島大学医学部附属病院調理係(現在の徳島大学病院栄養部)に就職され、患者給食業務を務められました。1999年に、当時としては全国でも希な患者食の提供において毎日3食とも2種類から選べる選択メニューを導入し、オーダー入力によるシステムを整えることに携わられました。さらに、病院栄養士の業務が臨床栄養管理へと方向転換する中、個別および集団の栄養指導を活発に展開し、2002年には全国の先駆けとなる栄養サポートチーム(NST)活動の立ち上げにもご尽力されました。
現在は、学会や栄養士会活動だけでなく国立大学病院栄養部門会議などで全国の大学病院とのネットワークを広げるなど、栄養士の活躍の場の拡大に日々奮闘されています。また徳島大学医科栄養学科生の病院実習指導や他大学からの実習生も受け入れるとともに、医科栄養学科や研究科との共同研究にも指導力を発揮されています。 大学病院における栄養管理業務がこのように急激に変遷する時代を開拓し先陣を切ってこられた松村先生のご活躍は栄友会の次の世代からは尊敬と関心の的です。その原動力についてこの機会にお尋ねいたしましたところ、「私自身は仕事と家庭を両立させたいという目標を持ち、就職後3年目で結婚、2人の子育てをしながら業務に励みました。今のワークライフバランスとはほど遠いですが、家庭の充実にも時間を惜しまず、学会?研究会?栄養士会活動にもできるだけ参加し、微力ながら時代に乗り遅れないよう努力しました。明るく、朗らかに人とのコミュニケーションを大切に過ごすことで、職場の上司や同僚、栄養学科の先生方や先輩および同級生、後輩の多くの皆様と接することで、私のモチベーションを維持できたのだと思い感謝の気持ちで一杯です。」とおっしゃっておられます。
今後は、益々のご自身のご活躍とともに各病棟、診療科など様々な場所で必要とされる管理栄養士の人材育成についても大きく期待されています。
睦眉会
佐野 寿代 さの ひさよ
徳島大学医学部附属助産婦学校 昭和47年卒業
元徳島大学病院看護師長
徳島県助産師会規約検討委員
昭和47年に徳島大学医学部附属助産婦学校をご卒業後、徳島大学病院に助産師として就職されました。助産師として数多くの母子の命を守り、後輩の育成にも尽力されました。また、産婦人科外来では看護師長として、胎児エコーを活用した妊婦の健康診査や保健指導など助産師外来の充実と、乳房ケアや授乳指導、育児相談などの産後ケアにも取り組んで来られました。さらに、助産と医療経済にも目を向け、母乳外来の料金化をはかられました。
徳島大学病院を定年退職後は、阿波市や石井町などをフィールドに、地域で暮らす母子の家庭訪問を通して、すこやかな子育てを支援されています。また、徳島県からの委託事業である「産前?産後の母親相談事業」では、西部地区のリーダーとしてご活躍中です。さらに、イオンリテール委託事業「助産師による個別相談会」など、徳島県助産師会で行われる多くの事業に精力的に取り組んでおられます。
このような長年のご功績が評価され、平成30年2月には、第46回医療功労賞の県表彰を受賞されました。助産師のロールモデルとして、「すべての子どもが健やかに育つ社会にむかって(健やか親子21第2次)」生涯現役で活動し続けてくださることと思われます。
蔵歯会
湯本 浩通 ゆもと ひろみち
歯学部歯学科 平成4年卒業 博士(歯学)
徳島大学大学院医歯薬学研究部 歯周歯内治療学分野 教授
(略歴)
平成8年3月 | 徳島大学大学院歯学研究科博士課程修了 |
平成8年4月 | 徳島大学歯学部附属病院?助手(第一保存科 |
平成9年4月~ | 徳島大学歯学部?助手(歯科保存学第一講座) |
平成14年4月 | ボストン大学医学部感染症部門?博士研究員 (~平成17年4月) |
平成17年4月 | 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部?助手(歯科保存学分野) |
平成19年4月~ | 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部?助教(歯科保存学分野) |
平成24年4月 | 徳島大学病院?講師(歯科?第一保存科) |
平成29年10月 | 現職 |
湯本浩通氏は歯学部10期生であり、徳島大学歯学部を卒業後、直ちに大学院へ進学し、歯科保存学第一講座(恵比須繁之教授:現?大阪大学名誉教授)にて、歯周病原細菌の付着因子に関する研究を行い、学位を取得されました。その後、歯周病原細菌やその病原因子に対する宿主免疫応答に関する研究を継続し、口腔感染症と全身疾患との関連性が示唆され始めた頃に研究留学され、動脈硬化症の病態促進に関わる歯周病原細菌の役割や自然免疫機構を介したメカニズムを明らかにしました。留学後は、歯周病学に加えて歯内療法学にも領域を拡げ、歯髄炎の発症や進展における歯髄組織の自然免疫機構について研究を行い、さらに口腔感染症の予防や制御?抑制法の開発を目指して、生体膜類似構造を有するMPC-polymerの細菌付着や宿主炎症反応の抑制能を見出しました。
現在も、歯周病をはじめとする口腔感染症の病態解明や糖尿病?誤嚥性肺炎などの全身疾患との関連性に加えて、疾患の予防?診断?治療に関する臨床研究も精力的に行っております。特に、感染や炎症により失われた歯周組織の再生を目的とした研究に着手し、超高齢社会を迎えた現在、患者に負担の少ない新規の非外科的歯周組織再生療法の開発にも取り組んでいます。
また、"最先端の歯科医療を創生する"リサーチマインドを持ち、リーダーシップを発揮できる研究者や臨床歯科医の養成に従事しております。
薬友会
仁木 稔 にき みのる
昭和42年薬学部製薬化学科卒
元(一社)徳島県薬剤師会 副会長
(略歴)
昭和42年~平成28年 | 薬局経営 |
昭和50年 | 学校薬剤師 |
昭和51年 | 社団法人徳島県薬剤師会 理事 |
昭和53年 | 徳島県学校薬剤師会徳島支部 副支部長 |
昭和59年 | 社団法人徳島県薬剤師会 常務理事 |
昭和62年 | 徳島県学校薬剤師会徳島支部 支部長 |
平成元年 | 社団法人徳島県薬剤師会徳島支部 支部長 |
平成3年 | 社団法人徳島県薬剤師会 副会長 |
平成8年 | 徳島大学薬学部 非常勤講師 |
平成10年 | 社団法人徳島県薬剤師会 副会長 |
平成11年 | 徳島市介護認定審査会委員 |
平成12年 | 徳島県国民健康保険団体連合介護給付費審査委員会委員 |
平成13年 | 大学医学部ヒトゲノム?遺伝子解析研究倫理審査委員会委員 |
平成13年 | 徳島大学薬学部 臨床助教授 |
平成17年 | 徳島大学薬学部 非常勤講師 |
仁木稔氏は大学卒業後、薬剤師免許を取得すると共に直ちに薬局を開局し、その後50年にわたり薬局経営を続ける傍ら、徳島大学薬学部の非常勤講師および臨床助教授として後進の指導に当たられたほか、各種審査会委員、また、徳島県薬剤師会の要職を歴任されるなど、多方面にわたり徳島県の薬事の発展に尽力されました。そしてこれらの長年に亘る薬事功労が評価され、平成29年秋に旭日双光章を受章されました。
工業会
板東 浩二 ばんどう こうじ
株式会社NTTぷらら 代表取締役社長
(略歴)
昭和52年3月 | 徳島大学工学部 電子工学科卒業 |
昭和52年4月 | NTT入社(当時は電電公社) |
平成8年3月 | NTTマルチメディアビジネス開発部 |
平成10年7月 | NTTぷらら 代表取締役社長 |
1977年3月、工学部電子工学科を卒業してNTT(当時は電電公社)に入社。最初の10年間は電話交換機の設計?導入に携わり、その後の10年間はデジタルネットワークの構築及びオペレーション体制の確立に取り組んだ。1998年からNTTぷららの社長に就任。当時、倒産状態であった大赤字の会社を立て直し、この20年間で売上を100倍以上(8億円→870億円)に成長させた。同時に創業以来22期連続増収も達成。会社発足時、事業の柱はeコマースであったが、社長就任直後にインターネットのプロバイダーに事業を転換。さらに2008年からは光ファイバーを利用した映像配信サービス、ひかりTVを開始。今ではプロバイダーの会員約300万人、ひかりTVの会員約300万人、双方合わせて600万人の会員を抱えるインターネットビジネスの会社に大きく成長させた。顧客満足度が高いサービスとして知られ、ひかりTVはMM総研が実施する「スマートTVサービスAward」で8年連続最優秀を受賞している。
徳島大学同窓会連合会ニュースレター第20号 発行日: 平成30年5月15日 編集: 徳島大学同窓会連合会事務局 連絡先: 〒770-8501 徳島市新蔵町2丁目24番地 国立大学法人徳島大学総務部総務課 TEL 088-656-7006 |