生命薬理学分野 教授
藤野 裕道 (Hiromichi FUJINO)
平成30年4月1日より生命薬理学分野としてスタートしました。私は、平成9年に北海道大学大学院薬学研究科にて博士(薬学)の学位を取得、平成10年より7年間、The University of Arizona, College of PharmacyにてResearch Associate, Assistant Research Scientist, Associate Research Scientistとして研究、学生指導に従事致しました。平成17年から千葉大学大学院薬学研究院にて講師、助教授、准教授を務め、この度本学に着任致しました。大学院では、ムスカリン性アセチルコリン受容体が免疫系に与える影響について、そして米国時代から現在までは、癌とプロスタノイド受容体との関係について特にその分子情報機構を中心に、一貫してGタンパク質共役型受容体情報伝達系の解明を進めています。今後の超高齢化社会を迎えるにあたり、プロスタノイド受容体の関与する癌を含む生活習慣病への効果的な予防法?予防薬、あるいは新しい薬物治療?改善薬の開発に繋げるため、必要かつ有益な情報の提供を目指したい所存です。薬理学の中で重要な、またひとつの代表的な分野である受容体の新たな機能解析の研究と共に、薬物の効果や作用機序、その歴史的背景や社会への影響にも焦点を当てた薬理学教育も展開したいと考えております。また7年間の米国アリゾナ大学での研究指導経験を生かし、国内のみならず国外のライフサイエンスを担う徳島大学薬学部?大学院の卒業?修了生を育成したいと考えています。しっかりとメカニズムも把握した「薬物のエキスパート」であるPharmacist-Scientist、Medicinal- Scientistとして、地域?社会への役割を大切しながら世界に繋がる視点を持ち、他(多)分野の職種とも連携も厭わない新たな分野を自ら開拓する人材育成に貢献できればと考えております。