1.目的

わが国の科学技術政策の基本的な方向として,目指すべき国の姿を「知の創造と活用により世界に貢献できる国」,「国際競争力があり持続的発展ができる国」,「安心?安全で質の高い生活のできる国」とすることが,科学技術基本計画で謳われている。徳島大学工学部及び大学院先端技術科学教育部(以下,「大学院教育部」という。)では,この科学技術基本計画に則した教育?研究を行うことによって,21世紀を担う人材育成を行うことを大きな使命としている。そのためには,優れた学生を受け入れ,学習及び研究に専念できるより良好な環境を提供することは,重要な課題の1つである。学生への経済的な支援はこの課題に対する有効な施策であると考えられることから,日亜特別待遇奨学生(以下,「日亜特待生」という。)制度と称する奨学生制度を制定する。
本制度は,日亜化学工業株式会社より徳島大学工学部に贈られた奨学寄附金10億円を原資とし,特別待遇奨学生制度として発足した。平成17年度の入学生から徳島大学工学部及び大学院教育部に在籍する学生を対象とし,返済の義務を課さない奨学金を給付する。(ただし,国際連携大学院コ-スについては平成18年度の入学生から,グローバル大学院工学教育コースについては平成21年度の入学生からとする。)
さらに,平成22年度学部新入生から,博士後期課程修了までを早期卒業?期間短縮修了等を利用した7年一貫教育を見据えた特別教育を実施するため,スーパーテクノロジーコース(以下「日亜STC」という。)を新設し,本奨学金を日亜STC特待生への希望者に支給するものとする。なお,この制度の実施状況をふまえ,特に新入生の募集要領ならびに特別教育プログラムについて見直した。その結果,平成25年度新入生からは日亜STC特待生を当該年度の後期に募集するとともに,各学科?コースに一層密着した指導が受けられるよう改訂した。(以下「改訂日亜STC特待生」という。)

2.資格者

学業成績,研究業績(大学院生)が優秀であり,他の学生の模範となる者で,下記のいずれかを満たす者。また,日亜STC特待生にあって何らかの事由により一般コースに転コースした場合,下記に示す条件を満たせば従前の日亜特別待遇奨学生として,標準履修年限の間は奨学金が給付される。国際連携大学院コ-スの特待生にあっては,日亜STC特待生制度への移行措置は何らこれに関わらず従前の通りとする。

  1. 徳島大学工学部(昼間コース)に在籍する者
    3年次採用者 工学部3年次在籍者
  2. 徳島大学大学院教育部の博士前期課程,ならびに,博士後期課程の国際連携大学院コ-スに入学願書を提出した者の内,国際連携教育開発センター運営委員会の承認を得た者

3.採用者数

  1. 学部学生
    3年次採用者 7名程度
  2. 大学院博士前期課程国際連携大学院コース学生 4名程度
  3. 大学院博士後期課程国際連携大学院コース学生 4名程度

4.受給額

学生1人当たりの給付額を年額120万円とする。なお,給付された奨学金の返済の義務はない。(ただし,学部1年次学生で採用されたものは特待生決定時期が10月となることから,60万円とし,それに先立つ半年間の奨学金相当額は当該学生の留学費用に充当する。国際連携大学院コ-スに所属する学生は,年額84万円を超えない額とする。)

5.受給期間と方法

  1. 受給期間
    6.「継続条件」を満たす者に対し,給付期間を以下のように定める。
    1. 学部学生
      3年次採用者(日亜STC特待生)5年間(博士後期課程修了まで。)
    2. 大学院博士前期課程国際連携大学院コースを含む)学生
      派遣大学に滞在して学習する期間(1年6カ月を上限とする。)
    3. 大学院博士後期課程国際連携大学院コースを含む)学生
      派遣大学に滞在して学習する期間(2年を上限とする。)
  2. 給付方法
    3ヶ月ごとに,銀行振込により30万円ずつを給付することとする。振込時期は,各年度の6月,9月,12月及び3月の年4回とする(ただし,国際連携大学院コ-スに所属する学生はこの限りでない。)。

6.継続条件

  1. 学生の本分を損なった場合は,給付を停止することがある。
  2. 学業成績,研究業績に関して,次のような条件を設ける。
    1. 学部学生
      下記の基準により,原則としてGPA4.0以上,飛び級もしくは,早期卒業の要件を満たす者
    2. 博士前期課程学生および博士後期課程学生
      下記の基準により,日亜STC特待生においては期間短縮修了の要件を満たす者
  1. 学部学生
    1. 入学年度からの累積GPAが4.0以上の学生は,学業成績の席次に関わらず,無条件に給付が継続される。
    2. 入学年度からの累積GPAが4.0に満たない学生については,入学年度からの累積GPAが3.5以上であることに加え,以下の条件を設ける。
      (a)1年間の学業成績の席次が,入学時に当該学科で奨学生に採用された学生数の2倍以内,あるいは定員の5%(小数点以下四捨五入)以内のうち,緩い方の基準(基準A)を満たしていること。
      (b)1年間の学業成績の席次が,上記の基準Aを満たしていない場合であっても,4倍以内,あるいは定員の10%以内(小数点以下四捨五入)のうち,緩い方の基準(基準B)を満たしている場合は,条件付きで資格を保持できる。その条件とは,次の年に,基準Aを満たせば資格を取り戻せるが,基準Aを満たさなければ資格を失うというものである。
      (c)1年間の学業成績の席次が,基準Bを満たさなければ,次年度からは資格を失う。
    3. 留年した場合は,原則として次年度からは資格を失う。
  2. 大学院博士前期課程学生(国際連携大学院コ-スを含む。)
    1年次の単位の取得状況が良好であり,研究業績をあげていること。最低限,本人が学会で口頭発表をしていること。ただし,早期卒業あるいは飛び級による入学者,徳島大学工学部以外の出身者は,年度末時点で,最低限,学会で口頭発表することが確定していること。
  3. 大学院博士後期課程学生(国際連携大学院コ-スを含む。)
    研究業績をあげていること。

7.応募方法

  1. 申請書類
    申請書を使用する。
  2. 応募期間
    学部3年次 4月上旬~5月上旬(ただし,国際連携大学院コースの学生については,この限りでない。)
  3. 提出先
    有資格者については,所属学科長およびコース長が面談の上,応募を促す。応募には添付した申請書を使用するものとし,所属学科長およびコース長の推薦を受けた上で,申請書に必要事項を記入し徳島大学理工学部事務課学務係に提出するものとする。

8.選考結果の発表

5月中旬とする。(ただし,国際連携大学院コ-スの学生についてはこの限りでない。)応募者本人及び推薦者に書面で通知する。

9.お問合わせ?申込先

〒770-8506 徳島市南常三島町2-1 徳島大学理工学部事務課学務係
TEL:088-656-7315

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